Bonheur Management Consulting

ボヌール マネジメント
コンサルティング

COLUMN
2022.05.24

自責はリーダー最大の打ち手 (第2回)

組織の「もったいない」「ムダミス」の原因は

5Sや5Mでリーダーの時間の無駄が少しずつ改善できるように、

組織にある「もったいない」「ムダミス」も当然改善できます。

組織にある「ムダミス」の原因は主にどこにあるか、ご存知ですか。

原因は主に経営者やリーダーにあります。

組織はリーダーの指示や施策で動きます。

仮に部下の行動の結果が不首尾であっても、掲出スライドにあるように、

事前にコツを伝授していたら、上手に出来るところまで教えていたら

不首尾を予防することが出来たかもしれません。

もちろん限界はありますが、

経営者やリーダーは仕事のやり方を変える権限や部下を教育する能力を持っています。

ほとんどのリーダーはこうしたことはご理解されています。

それでも、多くのリーダーの行動がなかなか変わらない理由があります。

それは何だと思いますか。

 

 

組織の問題はリーダーの他責から

それは多くのリーダーが他責にしているからです。

上手くいかないこと、手詰まりなこと、効率の悪いこと、これらを

部下のせい、上司のせい、組織のせい、顧客のせい、協力企業のせい、市場のせい・・・

私たちはビジネスの中でいつの間にか、出来ない原因を他者のせいにすることに慣れてしまっています。

いつも「他者が変われば、自分はもっと成果が出せるのに」と心の中で思ってしまいます。

(でも相手も同じことを心の中で思っていることにお互い気づきません)

他責は現状を変えない

他責ではお互いの不出来な部分を追及するだけなので、

現状が良い方向に変化することはありません。

他責は現状を変えず、不出来な自分を慰める効果しかないのです。

大事なことは、この他責の負の連鎖を断ち切ることです。

自責とは自分の責任をまず全うすること

不首尾なことに限らず、いろいろな業務において自分の側に一分の不備もないようなことは、

ビジネスにおいてはあまりありません。

このことを自覚して、どのような問題が起きた時でも、まず自分が果たすことのできることに

最優先して取組み、自分の責任を全うし、その上で周りの人たちに

お互いに改善しあおうと呼びかける、こうした姿勢が自責の立場です。

自責は自分と部下を進化させる

自責の良い点はまず自分が進化することです。

他責では、自分が出来る事に気づかないままで過ごしてしまうので、

自分を改善してさらに能力を発揮する機会に気づかないのです。

リーダーの他責と自責は部下への効果は雲泥の差があります。

すぐに不首尾を部下の不出来のせいにするリーダーと

日頃から一生懸命努力しているリーダーが責任を負い、

さらに自分をより高める取組みをしている場合と

部下の心理状態がどのように異なるか考えてみてください。

組織の改善・改革、人財育成の出発点はリーダーの自責

これから企業改革や人財育成に取組むときの一番のキーワードは自責です。

まずリーダーが率先して自らの責任に取組むこと、

自らの責任から逃げないことが出発点となります。

どんなに優秀な経営者の方にも「あまり上手にできないこと」や

「知らない有用なこと」は必ずあります。

経営者・リーダーとしての責任感をもちながら、

いかに謙虚になり、素直になれるかが、自責を貫くポイントです。

経営者・リーダーの行動が変われば、組織は必ず変わります。

 

次回からは、いよいよ「実践版トヨタ式ビジネス改革の流儀」におけるリーダーの仕事の進め方を解説していきます。

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