Bonheur Management Consulting

ボヌール マネジメント
コンサルティング

COLUMN
2023.01.03

現状把握続き 4つの目標に基づき多角的に把握する (第7回)

4つの目標は持続的成長のため

4つの目標とは、第5回でお伝えしました「業績の向上、顧客の満足・喜び、より良い仕組みづくり、人財の育成」のことです。

これらは、事業が持続的に成長できるための関連し合う大切な目標項目です。

事業目的の実現のため、長期的な利益を向上させ事業価値を高め続けるためには、お客様の満足度がたえず上昇すること、そのためには組織と仕組みの改善、さらにその大前提として事業に関連する全ての人の成長が必要となります。この階層性と優先順位とを4つの目標は語ってくれます。

4つの目標に基づく現状把握

こうした目標を設定しますと、必ず現状もこれら目標との関連で把握することになります。

今まで、もしかしたら売上・利益の推移しか追っていなかった組織も、これらの目標を設定しますと、お客様の満足度合や作業の効率性、各メンバーの能力や魅力の向上などにも必ず目が向くようになります。

そしてそれらを計測するための定量的または定性的な指標を考え、それに基づいて現在の状況を理解しようと取組みます。

もちろんこうした指標はいきなり効果的な指標にはならないことも多々あります。また人財育成などは定量化しにくい側面が当然あります。

こうした定性的な目標や現状把握の指標は絶えず改善し続けることこそが大切です。

定量化が難しいから目標設定を行わないとすると、いつまでも「事業を持続的に成長させる仕組み」をわがものとすることが出来ません。

指標や計測方法はいつも微改善し続ける前提で、4つの目標に基づく現状把握に挑戦してみていただきたいと思います。

現状把握のコツ いつでも3つのポイントを堅持すること

現状把握を2回にわたってご説明してきました。

日々の業務の中で、現状把握は一番活用する手法です。

今どこにいるのか、どのくらい進んでいるのか、何が出来て何が出来ていないのか、皆さんには当たり前のことではありますが、こうした日々の仕事はいつでも現状把握を起点に行われています。

ですからその現状把握をより正確に適切に多角的に行うことはリーダーにとって大切なことですし、もしかしたら最も日々重視するべきことかもしれません。

日常的にやっていることだからと現状把握を疎かにしてしまうと、業務の出発点から誤ってしまう危険性が高まることはご理解いただけると思います。

この毎日頻繁に行う現状把握を簡潔にかつ正確に実行するためのコツが、前回第6回でお伝えした現状把握の3つのポイントです。

「事実と数字、現地現物、4つの目標に基づく」この3つのポイントをどんなに時間が限られた時でも、必ず堅持して業務推進にあたることが、より良い問題解決や業務推進に繋がります。

 

「問題は目標と現状とのギャップ」であると第3回でご説明しました。

目標についても現状についても日頃から業務の中で繰り返し行っていることですが、「実践版トヨタ式ビジネス改革の流儀」の視点では、この当たり前の取組みにも大きな業務改善のヒントが含まれていることを第4回から今回第7回まで4回にわたって解説してきました。

次回からは、問題の特定や真因究明など問題解決の具体的な手法の解説に入っていきます。

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